これから茶道を始めてみたい方、始めたばかりの初心者さんにとってまず気になるのが道具ではないでしょうか。
茶道教室に通うにあたって、最低限必要な道具6点とその選び方についてご紹介します。
またこれらを用意しておけば、お茶会にも参加することができますよ。
茶道初心者さんが最初に揃えるべき道具6点
ここでご紹介する道具は「初心者さんだから」というものではなく、茶道をするうえでの必需品です。一度揃えてしまえばずっと使える道具ですので、まず初めに揃えてしまいましょう。
ズバリ、「帛紗」「古帛紗」「扇子」「懐紙」「菓子切り(黒文字)」「帛紗ばさみ(数寄屋袋)」の6点です。一つひとつ詳しくご案内しますね。
*こちらでご紹介するのは裏千家茶道に添った情報となります。
帛紗(ふくさ)
お点前をする時に道具を清めるために使用します。
着物の胸元に畳んで入れられていたり、三角に折って帯につけている姿を見たことがあるかもしれませんね。
一辺が約30センチ弱のほぼ正方形の絹でできた布です。
無地のものやさまざまな絵柄のものなど、バラエティーに富んだデザインがあります。
お稽古などではお好みのデザインを使用して問題ないと思いますが、正式な場では無地のものを使用しましょう。女性は赤・朱色、男性は紫を主に使用します。
長方形の布を二つ折りにして縫われているため、三辺に縫い目があり、一辺が山折りの“わ”になっています。
“わ”の向き、畳み方にも決まりがあるので、適当に畳まないように気を付けましょう。
古帛紗(こぶくさ)
亭主がお茶を出すときに茶碗の下に敷いたり、客側が大切なお道具を拝見する時に道具の下に敷いたりして使用します。
約15センチ四方の布です。お茶碗の下に敷かれているのを見たことないでしょうか?
帛紗はシンプルな柄が多いのに対して、古帛紗は古典柄や干支にちなんだ柄など、しっかりと柄が入っていることが多いです。
扇子(せんす)
茶道用の扇子は挨拶をする時や床の間を拝見する時に使用します。
サイズは少し小ぶりで、竹でできています。
座っている時は正面に置き、立っている時は右手に持ちます。
一般的な扇ぐための扇子とは異なるため、扇いではいけません!
素敵な絵柄がたくさんあるので、お好みで選んでいただいて良いのですが、実は開いて使用することはほとんどありません。
開くとしたら、月謝などを渡す時に封筒を乗せるくらいでしょうか。
懐紙(かいし)
主にお菓子を乗せてお皿のように使用します。
このほか汚れた指先を拭ったり、残したお菓子を包んで持ち帰る時などに使用します。
主に和紙でできていますが、水気の多いお菓子にも対応できる加工が入ったものなどもあります。
白い無地が基本ですが、透かしが入っていたり、絵柄があったりと、コレクションしたくなる豊富さです。正式な場では白無地を使用するようにしましょう。
菓子切り/黒文字
お菓子をいただく時に使用する楊枝です。
ステンレス製のものや象牙、黒文字製のものなどがあります。
黒文字(くろもじ)は、「黒文字」と呼ばれる木からできており、殺菌性の高さから楊枝や箸として使用されることが多いです。ほんのりと良い香りがします。
いつも清潔に保つ必要があり洗う機会も多いので、ステンレス製が扱いやすのではと思います。
帛紗挟み(ふくさばさみ)
ここまで紹介してきた一通りの道具をまとめて入れるケースです。
こちらもさまざまなデザインがあるので、お好みで選ぶと良いと思います。
全てがぴったりと納まる非常にコンパクトなサイズなので、持ち物を最低限にするはちょうど良いと思います。
また、お稽古を進めるにつれ、ちょっとしたメモや小物も持ち歩きたい場合は、もう少し大きくスナップ等でしっかりとフタが閉められる数寄屋袋もおすすめです。
費用感について
ご紹介したものは、初心者向けのセットとして販売されていることが多く、探すとセットで2000~3000円くらいからあります。
お好みもあると思いますが、初めは2000〜5000円くらいまでで揃えて、お稽古を進めるうちに少しずつ良いものへと切り替えていくのが良いと思いますよ。
私も初めは、3000円くらいの初心者セットを使っていた記憶があります。帛紗ばさみは丈夫な不織布だったような。。。学生時代の3年間はそれを使い、その後は数寄屋袋に切り替えてお気に入りのものを揃えていきました。楽しみながら揃えていきましょう。
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